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今後についてのご報告

それなりに長らくメインSNSとして利用してきたX(旧:Twitter)ですが、今後は自前で建てたPleromaサーバーをメインのSNS、というよりもメインのミニブログとして活用していきたいと思います。

なお、Xについても一部内容・部分で利用を継続します。

https://roma.sodo-shed.com/main/friends
Fediverse/ActivityPub系 分散SNSアカウント名: uraku@roma.sodo-shed.com

このアカウント名でmisskyだったりMastodonだったりPleromaだったりから、サーバー・サービスまたいでお互いにフォロー出来ます

なぜ?

Xはもともと日々のライフログを残すミニブログとしての用途 + 気になる他人のミニブログを眺める、という使い方で活用してきましたが、Xにあまりにも多くの人が集まりすぎた結果、かつシステム設計上悪意や怒りを増幅しやすい構造があったり、発言内容の良し悪しに関わらず声の大きい人の声がさらに大きくなる作りも有り、中央集権型論争SNSとしての要素が強くなりすぎたように感じていました。

翻って、タイムラインのチャット化も望んでおらず、身近な人だけフォローしたり鍵垢にしたりして身内SNSにする方向も望んでいませんでした。身内が集まるまでは良いんですが、あくまでチャットではなく「なんかお互いのつぶやきやライフログが見える」という方向が良かったのです。

また、旧Twitter社の買収も有り、日々のライフログを残すミニブログSNSサービスとしての安定性が、以前よりも若干低下しているように感じられていました。

そこで、自前でActivityPub系分散SNSに対応したたミニブログである「Pleroma」サーバーを立てて、自前で運用していく事にしました。

なぜ自前Pleromaサーバーなのか?

なんだかんだXは実績のある巨大サービスであるため、数々のActivityPub系サービスよりもシステム設計上・予算上の持続可能性はActivityPub系の様々なサービスよりも高いと思っています。Xによる運用に比べると、その他ActivityPub系サービスは、Xとはまた別の課題が浮かんでくる事があるかと思います。

また、X社よりは明確化されているかもしれませんが、やはり管理者が管理を行うSNSである以上は、例えばシャドウバンなど不明瞭な管理が行われる可能性が存在しています(もちろんそれは多人数が集まるSNSを運用する以上は、必ず必要な事です)。

そこで、既に存在するActivityPub系サービスではなく、自分で費用を出し自分でサーバーを保守する事にしました。

自分自身が費用を出している限りはサービスの持続可能性があり、また、発言内容は全て自分自身の責任として管理する必要がある代わりに、管理者による予期しない裁定(シャドウバンなど)を受ける可能性がありません。さらに自分自身が費用を出しているため広告も有りません。

そういう訳で、自分自身のライフログをほぼすべて自分の責任で残すためには、これがベターだと判断しました。これは既に数年運用しているブログを既存のブログサービスではなく自前でサーバーを立てている事も近い理由になります。

なお、分散SNSであるため、自前でサーバーを立てた場合であってもActivityPubに対応した他のサーバー・サービスから容易に双方向にフォローが可能です。

分散SNSの良し悪し

分散SNSは巨大テック企業の中央集権に対して全てを解決する物ではなく、様々な良しあしが有ります。

まず1つに、分散SNSの人口が超大手SNSに比べると少ない事や、システム上の制限から、中央集権型巨大SNSに比べると、良い意味で声の大きすぎる人やバズりすぎる投稿が生まれづらいです。

例えば、現状ActivityPubの世界全体に対応した「トレンド」のような物は存在しないですし、複数サーバーをまたいで全体検索を行う事も、システム上の制限が存在します。

これは、全ての人にメリットとなるものではなく、たとえば「公式」「著名人」「インフルエンサー」の中の人にとっては拡散力が小さくなり、それが全くそのままやりづらやささに繫がります。また、誹謗中傷を受けた際などの対策時にも、IPアドレス開示などはそれぞれのサーバー管理者に連絡を取る必要があり、窓口が無限にあるところは大変そうです。

また、一般個人であっても、Xの検索機能を用い様々な「市中のリアルタイム情報」を拾うような利用方法も、検索システムの制限上から分散SNSでは現状代替できません。この部分はXを使い続ける必要があります。

更に、超巨大SNSにはデータ量・トラフィック量などを捌く技術ノウハウや資金力が必要であり、先の分散SNSのデメリットをカバーするような「巨大な単一のActivityPub対応サーバー・サービス」を生むことを難しくします。ただ、これは分散SNSの方向としては正しいのかもと思います※。

※「Tumbler」や「Threads」がActivityPubに対応する意向を見せていますが、現状どちらも非対応です。これらが本当に対応するのか、対応した際にどうした形での対応を見せるのか、既存の分散SNSがそれを受け入れるのかは、今後注目すべきポイントです。

さらに、ソフトウェア保守という面での持続可能性が費用とは別で存在しますが、Pleromaが今後どのくらい未来に渡って保守されるのかは、開発者本人のみぞ知るものになります。

細かい所の話では、分散SNSに投稿するボタンを備えたWebサービスはかなり少ないです。ただこれはXへの投稿ボタンを押し、自動で入力される投稿内容をコピペする事が出来ます。

今後について

という訳で日々につぶやき・ライフログ・ミニブログとしてのメインの活用は、自分自身にすべての管理権限と持続可能責任がある自前Pleromaサーバーに移ります。

ご興味が有ればフォローしたりフォローしなかったりブロックしたりなどして頂けたらと思います。

また、タイムラインのチャット化を避けたい意図から、空中リプライが多い運用の方はフォローしない場合があるかと思いますが、ご了承ください。

また、Xの方についても、広くから検索される必要がある投稿(実況系・感想系・情報共有系・イラストや写真の投稿など)であったり、X上での他の人の投稿へのリプライであったり、その他もろもろ必要性がある部分でXの投稿は継続していきたいと思います。

また、見えない部分ではありますが「市中のリアルタイム情報」の検索であったり、「公式」「著名人」「インフルエンサー」的ポジションの発信する情報の閲覧でも、Xの活用を継続したいと思います。

そんなこんなで、宜しくお願い致します。

ゲーム機スタイルのゲーミングPC 『ROG Ally』を購入

Nintendo Switch のように画面の左右にゲームパッドが有るスタイルのゲーミングPC『 ROG Ally』(アールオージー エイライ)を購入しました。

UMPC(ウルトラモバイルPC = 超小型PC)に対する憧れはかなり昔からあったのですが、じゃあどう使うかというとこれまで私自身としてはそこまで用途はありませんでした。特にスマートフォンやタブレットが当たり前になるとWeb閲覧のためだけにUMPCというのも微妙です。しかし、ゲームが動くスペックかつゲームパッドも内蔵となると話が変わってきます!

というわけでこの度ついに『ROG Ally』購入となりました。

ROG Ally

スペックは以下のような感じです。

CPU: AMD Ryzen Z1 Extreme
(Zen4 8コア 16スレッド MAX 5.1GHz / RDNA3 12ユニット)
RAM: LPDDR5-6400 16GB
ストレージ: PCIEx4.0 512GB SSD
ディスプレイ: フルHD 120Hz液晶
OS: Windows 11
コネクタ: USB Type-C (USB PDによる充電 & DP-Alt modeによる映像出力対応)
外部ストレージ: microSDスロット
重量: 608g

お値段はビックカメラで付けた延長保証抜きの本体価格で 109,800円 (税込)です。Ryzen 7000番台に相当する最新CPUに高速な16GBのメモリ、その他諸々込みでこの価格で普通に考えてもコスパの良い機種です。

Switchとのサイズ比較はこんな感じ。パッド部分でちょっと大きいですがSwitchのジョイコンはお世辞にも操作性が良い物ではないので、むしろちょうどいいくらいと感じる人も多いんじゃないかと思います。

特にここ1年程盛り上がりを見せているゲーミングUMPCの中ではとくに有名どころな『Steam Deck』(スチームデック)との比較ですが、Steam DeckはSteam向けのゲームのみに対応する代わりにOSがSteamのゲームをプレイするために特化した作りになっており、モバイルゲーム機としてのUI/UXの出来はおそらくSteam Deckの方がいいでしょう。

対して、ROG AllyはあくまでWindows機であるため、初期設定を行う際に画面上の小さなUIを指でポチポチ操作したり、Windows側、内臓ツール側の初期設定や最初の更新、ゲーム側の初期設定等、使い始めるにあたって普通のゲーミングPCと同じだけの事前対応が必要になります。

しかし、その代わりにWindows機である事によって2023年時点で現役のほぼあらゆるPC向けタイトルを(快適かどうかはタイトルによるとして)プレイする事が出来ます。Steam以外のプラットフォームが増えている昨今、例えばRiotやEA AppやMSのゲームパスなど自由に利用する事が可能です。

また、普通のPCとしても十分スペックが高いので、その気になればBluetoothキーボードやマウスを繋いでノートPCとしても運用可能です。外部ディスプレイの接続も可能です。

では汎用性を手に入れた代わりにソフトウェア面は完全に普通のWindowsなのかというと、そういう訳ではなくゲーム機として快適さを目指した配慮もあります。

こちらがプリインストールのASUS製ランチャーアプリです。各ストアを横断してインストールしたゲームをここから起動できるようになっています。このアプリはボタン1つでいつでも開けるようになっているほか、初期設定ではWindows起動直後にこの画面が開くようになっておりすぐにゲームをプレイする事が出来ます。

ハイエンドなゲーミングPCを持っていても、起動したらいったんWebブラウザを開いてWebを眺めてしまうような事もありますが、ROG Allyは電源を入れて即このゲーム一覧なので「よし、ゲームやるぞ」という意気込みも湧いてきやすいです。正直「ランチャーアプリが有っても使うかな?」という感じだったので、実際に触ってみて意外と良かった部分です。

他にもいつでも開く事の出来るコマンドセンターでパフォーマンス設定(ACアダプタを接続している時限定でより高速になる、など)やスクリーンショットの取得などが可能です。

では肝心のスペック面ですが、解像度をフルHD、レンダリング解像度を75%設定で標準画質設定にしたFINAL FANTASY XV (FF15)が45fps以上で快適に楽しめている感じになります。

こちらがその設定状態でのスクリーンショット。フルHD解像度の75%でレンダリングしているので静止画だとちょっとボケた感じは有りますが、実際のプレイ中はほとんど気にならないです。

きつさを感じる部分としては、それなりのPCでプレイする分にも妙に動作が重い事で有名な「ストリートファイター6のワールドツアーモードでの戦闘パート」はかなり動きがスローになります。ただ、カプコン側もそれを認識しているようで「ワールドツアーの戦闘を30fpsにする」設定が有るので、一応レベルでプレイ可能にはなります。

という感じで、グラフィックスの良さに注力した最新の重量級タイトルを除けば、設定を落としていけばそれなりに楽しめる感じになるかと思います。

と、ここまでは良い点。

個人的に合わなかった部分としては、背面ボタンはゲームプレイが白熱した際に握り込んで背面ボタンから実行するショートカットが暴発してしまう事が多かったので、ゲームプレイ中の背面ボタンを無効に設定しました。背面ボタンの設定は細かく設定が可能なので私のように暴発してしまう人でも大丈夫かと思います。

バッテリーの持ちについては、やはり小型でゲーミングという宿命もあって、結構なスピードで減っていきます。長時間自宅ソファーやベッドでごろごろプレイしたい時はACアダプタを繋ぎっぱなしにすると良い感じかと思います。幸い付属のACアダプタのコードはそこそこ長めです。

ゲーム以外での利用の部分としては、画面の回転を行う事が出来るので縦長表示にすると意外とWebは見やすいかもしれません。ここは良い意味で普通のWindowsなので普段使っているWebブラウザをインストールしてログインすればブックマークも全部同期されます。スクロール操作もタブレット感覚でタッチ操作できます。

という訳でROG Allyの所感でした。思っていた以上に面白さやゲーム機らしさがあって、ゲームパッドを内蔵しているだけのWindows機だと理解のうえで購入した割には思いのほかゲーム機として楽しめています。

UI/UXの面でよりゲーム機を志向しているのはSteam Deckの方ですが、こちらもWindows機らしい汎用性を備えつつも十分ゲーム機として楽しめるROG Ally、あなたもいかがでしょうか?

Windows 11で改善されたマルチディスプレイ時の動作を試してみる

Windows 11の一番大きな改善点(諸説あり)として、マルチディスプレイ時の動作改善が有ります。マルチディスプレイ時にディスプレイが接続・切断された時のウィンドウ位置の挙動が設定で調節できるようになりました。

Windows 11 マルチディスプレイ設定

ディスプレイ設定内に

  • モニターの接続に基づいてウィンドウの位置を記憶する
  • モニターが接続されていない時にウィンドウを最小化する
  • ディスプレイ間でカーソルを簡単に移動させる

という設定が増えています。

マルチディスプレイのうち1つをコンソールゲーム機で使う人

マルチディスプレイのうち1枚のディスプレイをコンソールゲーム機でも使う際に、残したPC画面に攻略サイトなりDiscordの画面なりOBSなどの配信アプリを開いている事が有ると思いますが、そのウィンドウ位置が保持されます。

Windows 11でマルチディスプレイ→片方をNintendo Switchに切り替え→Switch電源オフから自動で入力が切り替わりマルチディスプレイに戻るまでの流れを以下の動画で。

ノートPCなどで2枚目のディスプレイの接続~切断が多い人

接続を外したディスプレイ内のウィンドウがごちゃっと残った側の画面に寄ってきたり、再接続した際にそれを配置し直す手間を省く事が出来ます。

以下の動画はWindows 11のマルチディスプレイ環境で1枚の画面を完全に切断する際に、Win11で新設された「接続されていないときにウィンドウを最小化する」を有効化している場合の動作。切断された時点で切断された画面内のウィンドウが最小化され再接続すると元の位置に戻ります。

ディスプレイ間でカーソルを簡単に移動させる

今回は試していないですが、マルチディスプレイ時にそれぞれの画面で解像度設定が違っていたり上下左右をあえてずらしている際などに画面間でカーソルが引っ掛かる事が有りましたが、それを引っかからない形にできるようです。

参考: マルチモニター、ゲーム、電力消費……「Windows 11 2022 Update」の恩恵はほかにもいっぱい! – Windows 11 バージョン 22H2の新機能を使いこなす – 窓の杜

まとめ

このあたり、便利な人には便利になったんじゃないかなと思います。マルチディスプレイかつ接続~切断や入力切替で別の映像を表示したりといった使い方をする人はWindows 11にアップグレードしてみても良いんじゃないでしょうか。