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ハイレゾ音源を聴く為の本当に最低限の設定

※全体的に分かりやすさ重視の説明にしているので、細かい解釈・意味違いは有るかと思います。

その前に: ハイレゾ音源はどの辺が高音質なの?

「CD音源よりも高音が含まれている」「高音が聴こえない歳になったら意味が無いのでは」という理解の方もいますが、実際には3つの要素が有ります。

  • ビット深度が深く、音の抑揚がきめ細か。
    (CD: 16bit ハイレゾ: 24bit~)
  • サンプリング周波数が高く、CDでは削られた高音が含まれている。よく言われるメリット。
    (CD: 44.1kHz、 ハイレゾ: 48KHz~)
  • CD音源よりもしっかり聴ける環境に向けたマスタリング(後述)。

マスタリングとは簡単に言うと、歌唱や楽器の演奏などをミックスし、それをCDに書き込む曲として完成させる行程です。

CD用の音源だと、何かに付属してきたようなイヤホンや、その辺の安価なスピーカー、走行音の大きなカーステレオなど、様々な環境で楽しめるように迫力の有る、音圧を高めたマスタリングになっている事が多いです。その代償として音圧が終始大きく平べったく聞こえたり、音割れに感じられるような音が混じっていたりする場合が有ります。

これがハイレゾ音源向けのマスタリングだと、音圧を高めすぎて音が割れていた部分が改善されていたり、音の大小(ダイナミックレンジ)が広がって曲の静かな部分がしっかり静かになっていたりなど、しっかり聴ける環境に向けた調整になっています(そうでない場合も有ります)。その代わり、周りに雑音が有るような試聴環境には向きません。また、場合によってはCD音源の方が好みだ、という場合も有るかもしれません。

元となるCD音源の音質が微妙な場合にはビット深度やサンプリング周波数の違いよりも、このマスタリングの違いが大きく感じられるでしょう。

どこで買えるの?

「e-oinkyo music」や「mora」辺りが有名です。購入する際にファイル形式を選べることが多いですが、「32bit」と記載の物は再生環境・対応機器が限られてくるので、よく分かっていないうちは「24bit」を選ぶのが無難です。

ハイレゾ音源を聴く為の本当に最低限の設定: Windows編

ハイレゾ音源をWindows PCやMacで聴く為にはちょっとだけ設定が必要になります。
これはやって欲しいという、本当に最低限の設定だけ紹介します。

1.「サウンド」の設定にたどり着く
Win7ならコントロールパネルから、Win10ならタスクトレイの音量右クリックが早い。

2.使っている再生デバイスを選択して「プロパティ」ボタンを押す。

3. 開いたプロパティの「詳細」タブで、「既定の形式」を「2チャンネル 16bit 44100KHz CDの音質」から「24bit 96000KHz」や「32bit 96000KHz」と書かれたものに変更します。「テスト」ボタンで音が鳴ることを確認できたら「OK」で保存
(CD以上の設定で音が鳴らない場合は再生デバイスがハイレゾ再生非対応です)。

→これでとりあえずは本来の音質でハイレゾ音源を聴けるようになります。

逆にこれを設定しておかないと、Windows側が音質をCD相当まで落として再生してしまいます
(それでもマスタリングが良くなった分の改善は聴き取れますが……)。

iTunesの場合の追加設定

ハイレゾ音源は「FLAC」ファイルの場合が多いので、FLACの再生に対応しないiTunesよりも、対応した他のプレイヤーの方が便利ですが、iTunesでハイレゾ音源聴くよ! という方は、iTunesの「設定」にも「再生」タブに同様の設定が有るので、96KHz、24bitに変更しておきましょう。
(iTunesはFLACファイルには非対応ですがWaveファイル形式での再生が可能です)

Windows 10の場合は標準のプレイヤーでFALCファイルが再生可能です。他には「VLC」であったり、「foobar2000」辺りが有名です。

Macの場合は?

Macの場合も「Audio MIDI 設定」画面で同様の設定を行う必要が有ります。

気持ち音量を上げよう

ハイレゾ音源はマスタリングの違いから、CD音源に比べて音量が小さい場合が有ります。人間の耳は音が大きいほど良い音に聞こえるようになっているのでそのままでは「何だこの音」、と感じる事も有るかもしれません。CD音源と同じぐらいに聴こえる音量まで上げて聴きましょう。

AndroidやiPhoneで聴きたい

とりあえず再生するだけであれば、最近のAndroid OSは標準でFLACファイルの再生に対応しています。いつもお使いの再生プレイヤーで再生可能か試してみるといいと思います。iPhoneの場合は「HF Player」など別の再生アプリが必要になってきます(有償アプリです)。

PCから出る音がそもそもよくない件

音の事を一切気にしていないPCの端子であったり、液晶ディスプレイのイヤホン端子であったりの場合、そもそもそこの音質が良くないんだけど、という事が有ると思います。「USB DAC」と呼ばれる製品をUSB端子に接続し、そこからスピーカーやイヤホン・ヘッドフォンにつなげる事でPC内臓の端子よりも高音質で音楽を楽しめます。

「24bit」「32bit」「96KHz」「192KHz」対応といった事が謳われいている「USB DAC」から、評判の良さそうな物を試してみるといいと思います。安価な物は1万円ちょっとで購入可能です。普通のCD音源やダウンロード購入した音源を聴く場合にもPC内蔵端子より高音質なのでおすすめです。


Zabbixの設定のみをバックアップする (Zabbix 3.0)

OSSのサーバー監視ツール Zabbix はMySQL(やPostgreSQLなど)にデータを保存するのでDBのダンプ(とzabbix_server.conf)を取得しておけば概ねのバックアップが可能ですが、ログデータ(ヒストリ、トレンド)が巨大なデータになりがちです。おそらくログ系のテーブル以外をバックアップする事でコンパクトなバックアップにする事が出来る物と思われます。

ただ、Zabbix公式のドキュメントにはデータベースの中身の構造についての内容が見当たりません。

Database Schemas – Zabbix.org
https://www.zabbix.org/wiki/Database_Schemas

真偽不明な情報としては上記がZabbix 2.4のER図になります。これを参考にZabbix 3.0.10をインストールした状態のDBと見比べてみると、いくつかのテーブルで追加カラムが有る他、以下のテーブルが増えています。

  • application_discovery
  • application_prototype
  • item_application_prototype
  • opinventory
  • screen_user
  • screen_usrgrp
  • slideshow_user
  • slideshow_usrgrp
  • sysmap_user
  • sysmap_usrgrp

結構な数のテーブルが増えていますが、いずれも設定系のテーブルであり、ログ系のテーブルではないものと思われます。つまり以下のようなmysqldumpコマンドを投げれば設定のみをバックアップする事が出来る物と思われます

mysqldump -u [ユーザー名] -p –single-transaction –hex-blob \
–ignore-table=[DB名].alerts \
–ignore-table=[DB名].history \
–ignore-table=[DB名].history_uint \
–ignore-table=[DB名].history_str \
–ignore-table=[DB名].history_text \
–ignore-table=[DB名].history_log \
–ignore-table=[DB名].trends_uint \
–ignore-table=[DB名].trends \
–ignore-table=[DB名].auditlog \
–ignore-table=[DB名].auditlog_details \
–ignore-table=[DB名].events 
[DB名] | gzip > [ファイル名].gz

バイナリデータ(中身は画像)を含んだテーブルが有るので –hex-blob を付けておいてください。また、ファイル名は取得時刻が秒単位で分かるようにしておいた方がいいでしょう(後述)。

例: zabbix_configuration_only_backup_20170817_151515.sql.gz

復旧時の注意点

上記コマンドで取得したダンプデータですが、まっさらなZabbixに設定を投入するなら良いのですが、例えばZabbix画面上で設定変更を色々と行い、元に戻したいといった用途に使用しようとすると、ログに残ったアイテムIDなどでつじつまが合わなくなってくる可能性が有ります。安全を期すためには「itemid」カラムのあるテーブルに注意する必要が有ります。

データが欠けても良いのであれば、バックアップを取った時点以降のログデータを吹き飛ばすのが一番簡単だと思います。clockカラムにUNIXタイムの形式で日付が入っているので、それ以降のデータを飛ばします。

DELETE FROM alerts WHERE clock >= [UNIX時間];
DELETE FROM events WHERE clock >= [UNIX時間];
DELETE FROM history WHERE clock >= [UNIX時間];
DELETE FROM history_uint WHERE clock >= [UNIX時間];
DELETE FROM history_str WHERE clock >= [UNIX時間];
DELETE FROM history_text WHERE clock >= [UNIX時間];
DELETE FROM history_log WHERE clock >= [UNIX時間];
DELETE FROM trends_uint WHERE clock >= [UNIX時間];
DELETE FROM trends WHERE clock >= [UNIX時間];

DELETE audit_d FROM auditlog_details AS audit_d
LEFT JOIN auditlog USING(auditid)
WHERE auditlog.clock >= [UNIX時間];

DELETE FROM auditlog WHERE clock >= [UNIX時間]

auditlog_detailsはauditlogに関連しており、単体ではclockカラムを持っていないのでdetailsの方を先にDELETEする必要が有ります。これらDELETE分をzabbix-serverが停止した状態で実行し、その後バックアップのダンプデータをDBに流し込みます。

最後に

あくまでDBのテーブルのカラム名などから推測してバックアップをしているので、この方法には何かしら不具合が含まれる可能性が有ります。非公式なバックアップ方法なので、自己責任でのご利用の程お願いします。

また、あくまでZabbix 3.0.10時点でのテーブル内容を参考にしているので、3.2等ではそのまま動かない事も有るかと思います。

なお、Zabbixの有償サポートに入っているユーザーであれば、公式で(おそらくより高機能な)設定のみのバックアップと復元が可能なようです。整合性をチェックをするような記載も有るので、この方法のようにデータを飛ばす必要も無いのかもしれません。ミッションクリティカルな用途で使うなら、サポートの有るツールを使った方がいいでしょう。

Zabbix設定バックアップツール | Zabbix Enterprise
http://enterprise.zabbix.co.jp/solutions/3661


ブログをAzure WebAppsからAmazon Lightsailに移設してみた。良い所と引っかかった所など

無料版のAzure WebAppsはそれなりに良い物だったのですが、いかんせんスペック不足過ぎており、上位のプランにアップしようと思うといきなり数千円からという価格になってくるため、AWSのAmazon EC2よりもお安く使えるAmazon Lightsailに移設してみました。

EC2(AWSにおけるIaaSなクラウドサーバ)とLightsail(AWSにおけるVPS)の違いは以下のようになっております。

Amazon EC2

  • 完全従量課金で1時間単位の課金。
  • ネットワーク使用量についても従量課金。
  • スケールアップ、スケールダウンがいつでも自由にできる。
  • ディスクの拡張も比較的容易。
  • オートスケーリングを用いたスケールアウト、スケールインも(動かすプログラムが対応していれば)簡単。
  • VPCでの様々なネットワーク制御。
  • IAMによる細かな権限制御。

Amazon Lightsail

  • マシン自体は月額定額制の固定料金(5ドル~)。スナップショットについては容量に応じた従量課金。
  • ネットワーク使用量に比較的大きめ(1TB~)の無料枠有り。
  • ディスク容量はプランごとに固定。
  • スケールアップする場合はスナップショット作成からの新マシン作成となる。
  • EC2のコンパネとは色々と勝手が異なる。EC2のVPCとも異なるのでVPC関連で出来る事でLightsailでは出来ない事が多々ある。
  • 中身はEC2のt2インスタンス(のような物)だと思われる。ハイエンドな性能は求められない。
  • 他のVPSサービスとは異なり、EC2と同じ「Amazon Linux」が使える。

今回はt2.nanoベースと思われる月額5ドルのプランにしてみました。nanoインスタンスはCPUクレジットに不安が残るものの、今のところ明らかにAzure WebApps 無料プランよりは快適に動いています。

以下、移設の中で引っかかった所をまとめておきます。

LightsailのDNS機能はRoute53側でネームサーバーの変更が必要

LightsailにはAmazon Route53とは別のDNS管理機能が有り、一般的なVPSサーバを建てるための設定が全てLighsail側で完結するようになっているのですが、ここでRoute53でドメインを取得しているとひと手間必要になります。

Route53で新規取得したドメインは自動でNSレコードやSOAレコードがRoute53側に設定されますが、LightsailのDNS管理機能を使うにはここでネームサーバの指定をLighsailのDNS機能のネームサーバーへ変更してやる必要が有ります。

考えてみれば当たり前なのですが気づくのに結構時間がかかりました。ネームサーバの指定は例えばGoogle Plubic DNSのキャッシュ フラッシュ機能でもフラッシュ出来ないので、結構な時間変更の反映を待つ形になります。仕方が無いのでRoute53側でも一次的なAレコードを追加しました。

今思うとドメイン関連は、Route53だけで完結させても良かった気がします。

WordPressのサイトURL変更

昔SQLでパパっと変更すればOKだったような気がしますが、実際にはテキストではない形でデータを持っている部分も有りダメという情報を見かけました。

サイト URL の変更 – WordPress Codex 日本語版
https://wpdocs.osdn.jp/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88_URL_%E3%81%AE%E5%A4%89%E6%9B%B4

上記を参考にwp-login.phpに一次的に

update_option('siteurl','http://example.com/');
update_option('home','http://example.com');

を記載する形で対応しました。

動かない301リダイレクト系プラグイン

WordPressはサイト移設時に行う301リダイレクトについてもプラグインがいくつか有り、移行元サイトの方で「Simple 301 Redirects」「Redirection」等を試してみたのですが、なぜか動かない。もしかしてHTTPヘッダの送出ではなく.htaccessファイルを作るなど、Apacheであること前提のプラグインだったりするんでしょうか?(未確認)

仕方が無いので(Azure WebAppsはIISなので)web.configを編集して対応しました。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<configuration>
 <system.webServer>
 <rewrite>
 <rules>
 <!--
 もともとWordPressを動かすために書いてあったURLリライトルール
 -->
 <rule name="Redirect All" stopProcessing="true">
 <match url="(.*)"/>
 <action type="Redirect" url="http://www.sodo-shed.com/{R:1}" redirectType="Permanent"></action>
 </rule>
<!-- 以下略

これで問題なく新サイトへのパス指定を維持したリダイレクトが動いています。最初からこれでよかったですね。

OOM Killerで死ぬMySQL

最初からメモリが少ない(一番下の月額5ドルのプランは512MB)事が分かっているので、
innodb_buffer_pool_size=64M
にするなど相当にしょっぱい設定にしていましたが、それでもMySQLが起動しません。スワップ領域を追加する事で起動するようになりました。

Amazon EC2, mysql aborting start because InnoDB: mmap (x bytes) failed; errno 12
https://stackoverflow.com/questions/10284532/amazon-ec2-mysql-aborting-start-because-innodb-mmap-x-bytes-failed-errno-12

に記載の方法で追加(以下引用)。

Run dd if=/dev/zero of=/swapfile bs=1M count=1024
Run mkswap /swapfile
Run swapon /swapfile
Add this line /swapfile swap swap defaults 0 0 to /etc/fstab

私は1024MBではなく2048MBでスワップを作成しました。一度の接続数が10に満たないサイトですが、以下のようなメモリ使用状況になります。vm.swappinessは20に設定しています。

$ free -m
            total used free shared buffers cached
Mem:           89  473   16     33      41     85
-/+ buffers/cache: 345  143
Swap:        2047  336 1711

月額10ドルのプランではメモリが1GB有るので、お試しでも512MBはちょっと……という方はそちらを選ぶといいと思います。

CPUクレジット残高の確認方法が無い

前述のようにt2系インスタンス(と同じような制御の物)を使っている可能性が高いのですが

Amazon Lightsailのベンチマーク – 稲葉サーバーデザイン
https://inaba-serverdesign.jp/blog/20161208/aws_lightsail_benchmark.html

t2系では重要なCPUクレジットバランス(CPUクレジット残高)を確認する方法が、すくなくともマネジメントコンソール上では見当たりません。CloudWatch側のメトリクスにも有りません。

t2系インスタンスはクレジットが枯渇しそうでないか、だけを見ればCPUについて今のスペックが適切かどうかが分かりますが、それが無いのでサーバー監視の設定は何かしら別で用意した方がよさそうです。

まとめ

他にも何かあったような気がしますが、CPUクレジット以外については当たり前と言えば当たり前に必要になる対応なので、逆にそれ以外は特殊なことは無く、EC2でAmazon Linuxを立ち上げるような気持ちではるかに格安なサーバーを建てる事が可能でした。価格重視だと国内VPSにも種類は多いですが、AWSである事、VPC間接続でEC2 VPCとの接続が可能である事、その他AWSで提供されるサービスとの親和性、Amazon Linuxが使えることなどにメリットを感じるならなかなか良いんじゃないでしょうか。