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Raspberry Pi 2 をファンで静かに冷やしてみる

前々から気になっていたRaspberry Pi2を入手しました。電子工作というよりはどちらかというと、Linuxの開発環境、常時稼働サーバーにしたかったので、冷却には気を使いたい所です。

  • ファン付きのケースで冷却面でも安心して常時稼働
  • 小型小径のファンはやはり音が大きいので静音化してみる
  • 静音化した状態でも冷えるかどうか検証

ヒートシンクの取り付けでは2℃程度しか変わらないという情報も多かったので、よくある透明プラスチックのケースではなく、千石電商のファン付きケースにしてみました。このサイズのファンは安いので別で買って改造する手も有りますが、最初からファン付きを考慮している物の方が見栄えもいいです。

Seeed Studio 114990129/141107004
【FAN付き】Raspberry Pi B+専用ケース(クリア/ロゴなし/組立式
http://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=EEHD-4N4C

組み立てはパーツの左右上下が分かりづらい、組み立てた後に保護フィルムの剥がし忘れに気付く、ファンコードをRaspberry PiのGPIOに届かない方向に出してしまう、などの罠に嵌り何度か分解を繰り返した物の、物自体はなかなか良いケースだと思います。

が、想定していた通り、付属の5V 2.5cm角のファンはなかなかの高速回転で音を出し、ミドルタワーの自作PCと比べても数倍は気になる音が出ます。ふぃーーーんという音を出します。これは小型ファンの宿命なので仕方のない事です。

「ここまでの風量が無くてもヒートシンク有りより冷えてくれれば精神衛生的にOK」という感じなので、しっかり冷却効果が有る程度にファンを遅くしてみようと思います。

最初はダイオードで電圧を落とそうかとも思いましたが、GPIOには3.3Vも出ているのでそこから電源をとれば遅くなるのでは、とファンのケーブルをぶったぎり試してみた所、回転に失敗する事も無くしっかり回転数が落ちました。これで行ってみる事にします。

ピンジャックとコンタクト。同じく千石電商で90円。はんだ等が無くてもペンチだけOKです。

pinconnector

ぶった切った2ピンのコネクタの代わりにそれぞれに1ピンのコネクタを接続。元々5Vに繋がっていた赤いケーブルを3.3Vに、黒いケーブルは引き続きGNDに繋ぎます。

ピンの差し込み

完成です。部品が増えていないので見た目も変わりません。

静音化完成

実際の音ですが、全然違います。スピーカーの音量を上げたくなる、実際上げないと聞きづらくなる程度には大きかった音が、2mの範囲内に近づかない限りは動いているかどうかわからない程度になりました。1m程度の距離においてもPCの稼働音に隠れる、隠れないぐらいの音で済んでいます。いい感じです。

冷却性能も確認してみます。

室温 29.0~28.7度

静音化済みファン有り
アイドル30分
37.9℃

# uptime
16:23:39 up 30 min, 1 user, load average: 0.00, 0.01, 0.05
# cat /sys/class/thermal/thermal_zone0/temp
37932

ファン無し
アイドル30分
46.5℃

# uptime
16:53:28 up 1:00, 1 user, load average: 0.00, 0.01, 0.05
# cat /sys/class/thermal/thermal_zone0/temp
46540

ファン定格駆動
アイドル30分
35.7℃

# uptime
17:23:30 up 1:30, 1 user, load average: 0.00, 0.01, 0.05
# cat /sys/class/thermal/thermal_zone0/temp
35780

だいぶ静かになり風量もそよ風レベルになった割にはなかなか冷えています。8℃も下がるんですね……。コネクタの形状が変わっただけなのでどうしてもフルスピードが必要になれば5Vに繋ぎ変えるだけで元の仕様にもどります。なかなかいい感じになった気がします。