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自転車を買おうと思って断念した話

今の部屋に住んでからもうかなり経つが、引っ越してきた直後から何度か検討しては辞めている自転車の導入について再度検討し再び断念したので、経緯を残しておく。

前提条件

地元で働いている際は地元が車社会なので自分の車を持っていたが、それ以外で仕事で住んでいた土地(神奈川某所)では至って普通のシティサイクルを日常利用していた。なので都内に住んでいる今も長らく買い物・外食・たまにの散歩・散策目的で自転車を買おうと思っていたが、長らく検討に至らなかった。理由は以下

  • 物件に駐輪場が無く家の近くにも借りられる駐輪場が無い。共用スペースも利用不可。
    → 部屋に置ける物しか買えない。
  • 部屋も狭い。
    玄関に置けるサイズでないと無理。ロードバイク買って自転車趣味にするぞ!って訳でもなく実用目的メインなので部屋に置く気は起きず、この時点で選択肢は折り畳み自転車になる。玄関も広くないのでより小さい方がベスト。
  • 地上階住みではない。
    階段を持ち上げる必要があり、軽量な物でないと厳しい。一般的なクロモリの折り畳み自転車はお店で持ち上げてみるとやはり重く10kgを切るようなアルミ製が理想。
  • 家の周りが割と坂道だらけ
    → 電動アシストも変速機構もどちらも無い物は厳しめ。立ちこぎでしか乗れないならそれはもう徒歩でいい。

検討車種

CarryME

CarryME | Pacific Cycles Japan

どんな感じかは上のページを見ればだいたい分かると思います。アルミフレームの極少タイヤ車で非常にコンパクト&軽量。キャスター付きで乗らない際の移動も楽。

: 玄関に問題なく置けるサイズなのは間違いないコンパクトさ。重さも8.6kgと非常に軽量なうえにキャスターが有るので転がして動かすのも簡単。折りたたみ機構もシンプル。極少タイヤ車は停められない駐輪場が多いが、このサイズと軽さなので適切な輪行袋を用意すればかついでの店内持ち込みもギリギリ行ける場合が有りそう。走行性能は低いが乗り始めから5km圏内でしか乗らないのでOK。

: 本来買い物などのシティサイクル用途には向かない車種に対して2021年10月時点価格98,780円前後の金額を出すかどうか……。タイヤをレールにはめ込む必要がある駐輪場はほぼNG。実用目的での自転車選びとしてそこも大いにマイナスポイント。シングルスピードなので家の周りの坂道も非常に厳しい(軽いから押せるが押す前提ならそもそも自転車が要らない……)。対応してくれる修理店が少ないらしく修理は全部時前になるが極少タイヤ車はパンク修理が非常に疲れるらしい。

DAHON K3

K3 – PRODUCT | DAHON OFFICIAL SITE – ダホン 公式サイト

DAHON K3ってなんで人気なの? | 自転車でGo.com

14インチの折り畳み自転車。一般的な20インチの折り畳み自転車よりコンパクトで重さも8kgと軽量。なのに3段変速搭載。

: コンパクトな折り畳み、重さも軽量、なのに3段変速有りという理想の構成。有名メーカーなので品質やメンテナンス面も比較的安心。

: 2021年10月時点価格は98,780円。必要な備品も込みで10万円越えコースで実用目的かつ乗る頻度もたまにな自転車にその金額本当に出すか?という疑問が。CarryMEよりは条件がゆるくなるとは言え14インチタイヤは適合しない駐輪場がちょくちょく有る。キックスタンドが付属しないという実用目的にはそぐわない点もあり初手から部品購入&取り付けも必要。折りたたむたびにシートポストの調整が必要な構造なのも面倒。

5LINKS2 167 / 165

5LINKS2 / PRODUCTS / 5LINKS – ファイブリンクス

16インチの折り畳み自転車。独特な折り畳み形式で必要な床面積が少ない&シートポストの高さ調整を毎回行わなくていいのが特徴。変速機構も167は外装7段、165は内装5段を搭載。

: 16インチながら専有面積が少ない構造。変速機構も有り。DAHON K3と違い折りたたんだ状態でもタイヤで転がす事が可能。折りたたむ度のシートポスト調整も不要。走行性能は評判を見る限りは低めらしいがCarryMEよりは上。価格は 税込み91,300円(5LINKS2 167。2021年10月10日時点)とここまでの2車種よりは安価。

: 取扱店が少なく実物を確認するハードルが高め。床面積が小さいとはいえ16インチ台なのでサイズは事前に見ておきたい。重さは10kgに到達しここまでの2車種より重くなってくる。16インチは14インチ同様に停められない駐輪場有り(14インチよりは停められるのか……?)。

BROMPTON 全般

まず20万、30万は出せないです……。

LOG Outrunk

Outrunk|LOG(ログ)|製品情報|サイクルベースあさひ

折り畳み自転車ではなく持ち運び自転車という珍しいジャンル。重心の中心についている取っ手とハンドルだけ折りたためる構造により持ち運びしやすいようになっている。

: 持ち運びのしやすさは利用の度に階段を移動する必要がある保管場所に非常にマッチ。重さは8.5kgと非常に軽量。価格は税込み32,980円(2021年10月10日時点)とここまでの中では非常に安価。

: 変速無しのシングルスピードなので坂道が厳しい。14インチかつ幅も太めのタイヤなので駐輪場はCarryME並に諦めた方がよさそう。持ち運びしはやすいとはいえ、折りたためるわけではないので長さの面で玄関にそもそも入らない可能性有り。

LOG Outrunk e

上記モデルの電動アシスト搭載版。

: シングルスピードという欠点を電動アシストで解決できるか?

: 電動アシスト搭載により重さは13.2kgになり、取っ手装備とはいえ階段移動は厳しめに。価格もいっきに税込み99,980円(2021年10月10日時点)にアップ。アシスト無しモデル同様にそもそも玄関に入らない可能性が大。

結論

まぁ、やっぱりどれも買わないかなぁと。

コンパクトさと軽さを重視すると停められる駐輪場が減ったり純正のカゴも無くキックスタンドも純正では省かれていたりとそもそもシティサイクル目的の自転車ではない物でシティサイクルをしようとする歪みが出てくる。カゴが無い代わりにザックを背負えばいいとか解決策も有るが、電動アシストのシティサイクルを買える価格で(シティサイクル用途としては)様々な面で劣るものを買うのかというのもちょっと厳しい。だからといって駐輪場が無いという理由だけでそれ以外は全体的に良い今の部屋から引っ越そうとも思わない訳で……。

運転免許が有るので今流行りの電動キックボードとかも選択肢に入りますが、自転車ではなくなってくるので更に停める場所の問題が大きくなるのと、あれって荷物背負って坂道登れるものなんですかね?

交通手段はなかなか難しい。

アルストロメリア ストーリーイベント『アンカーボルトソング』を読んだ (感想/雑感)

「アンカーボルトソング」イベントが良かったので雑感をまとめておきます。ネタバレありです。まだイベント本編・イベントサポート未読であれば、必ず先に読んでからどうぞ

まずは全体の流れを確認します。

ソロの千雪

今回のイベントではまず千雪がソロのWeb番組の仕事での活躍が描かれます。そこでかかわる様々な人たちと凄く上手くやっている所が描かれます。その空気感は、仲がいい気の知れた関係ではなく、だからと言って自分以外は全てライバルであったり利益を得る為の業務上の関係というビリビリしたものでもない、それらの中間にある「お互いの様々な心遣いの上に成り立った平穏で良好な関係」です。

ソロ活動の千雪

これをやっていけるのはやはり千雪の培ってきた業界人としてのスキル、人としての強さを感じさせられます。そして、これはアルストロメリア内の仕事では大々的に描かれてこなかった部分がメインになっています。

ソロの甘奈

甘奈にも大きなソロの仕事が舞い降ります。こちらは甘奈プロデュースのコスメアイテム(リップとポーチ)を作るという仕事で、強い意気込みが語られます。G.R.A.D.編で見せたような迷いはもう無いです。

ソロ活動への意気込みを語る甘奈

甘奈も自身の新しい仕事に対して挑戦していきます。

そして甜花は

印象の違いを語る甜花1

甜花だけ取り残され気味になる、という話にはならず、少し遅れて甜花にもバラエティ番組の仕事が来ます。甜花は千雪、甘奈に感じていた変化や輝きに、自分も向かっていきたいと頑張る事を決めます。

新しいソロ活動を始める甜花
印象の違いを語る甜花2

番組内での甜花は他の2人比べるとたどたどしく苦しい部分も有るものの、他のキャストにフォローしてもらいながら甜花なりにやっていきます。大丈夫か甜花……。

とまどい

それぞれソロの仕事が続く中で、新しい挑戦、新しい出会い、宿題などの元々の日常が続く中で、充実していながらもお互いに余裕が無くなってきます。また、ファンからも「ソロの仕事が増えるのは嬉しい」という意見が多い中で「でも”アルストロメリア”が最近見られず寂しい」という意見も見え始めます。これは悪意を持ったものではなく、変わっていくアルストロメリアの立場を見るファンの素直な感情だと感じました。

「前とは違うって感じだけ残った」
千雪の想い
千雪の想い

それについては「ファン」としての立場でもあるプロデューサーも同じ気持ちで肯定します。

プロデューサーの想い

それに心配する千雪、変化に戸惑う甜花、そしてコスメアイテム制作の中で行き詰まりに直面する甘奈は、2人と同じように頑張りたいからこその挫折感である事が見えてきます。

挫折感を覚える甘奈

その中で甘奈は甜花を凄いと思っている事、甜花も甘奈を凄いと思っている事をお互いに伝えた上で「それぞれ自分で考えるべき事であった」という結論に至ります。お互いの気持ちが離れていた、すれ違っていたというような話ではなく、お互いがライバルであり、それぞれ頑張り、でも気遣いのミルクティーは入れる、その先の3人がアルストロメリアであるという事がだんだんと形を持ってきます。

3人でアルストロメリア

変わり続けるアルストロメリア。思い出とこれから

プロデューサーの設定した久しぶりの3人のステージ、その準備の集まりの中で3人はファンの作ったスライドから見えるこれまでのアルストロメリアの思い出、それぞれの現状とこれからの事、それらを踏まえた上でファンへ伝えたい気持ちを再確認していきます。

永遠のアルストロメリア1
永遠ではないアルストロメリア
永遠のアルストロメリア2
「ずっとこのままでいたい けど」
「ずっとこのままじゃ いれない」

アルストロメリア3人のこれまでの思い出。それは、それぞれが頑張って、良い事も悪い事も有ったからこそ生まれてきた物で、今のソロメインの挑戦も大事な事。「3人でアルストロメリア」でずっといるためには、ずっと変わりづ付けなければならない、それをしてきたからこそ今が有り、アルストロメリアは健在であるという結論に至ります。

感想

ファンの見てきたアルストロメリアの綺麗な思い出、アルストロメリア3人の紡いできた思い出、これまでにあった良かった事、悪かった事、挑戦、とまどいを経ての3人の今、これからもそうあり続ける為には工事の続くビルの様に「戦って」行かなくてはならない。アルストロメリア3人の花のような華やかさと脆さ、永遠ではない儚さ、それでいての強さと強固さを感じられる良いシナリオでした。アルストロメリアは強い……。

ソロでも上手くやって行けるが、3人でのアルストロメリアをこれまで凄く大切にしてきた千雪だからこそ感じる寂しがるファンからの気持ちに思う事、他の2人の輝きに負けないようどんどん挑戦して行けるようになった甘奈、周りに敏感で小さい失敗を積み重ねつつも前に進む甜花と、3人それぞれ見所が濃いです。書いてない部分でも見所が沢山有ります。

ユニットメンバーがお仕事の都合上疎遠気味になる話は例えばアンティーカのファン感謝祭などでも扱った話ですが、恋鐘という大黒柱の居るアンティーカが家族・場所としての解を得たのとは異なり、「薄桃色にこんがらがって」を経たアルストロメリアは既にお互いがライバルであり、だからこそいつまでも3人で居られるように変わり続け、自身が過去の思い出にならないように戦い続ける、だからアルストロメリアはずっと一緒だという結論になるのは同じ部分・違う部分が際立っていて印象的でした。アルストロメリアの歩んできた道のりを考えるととても説得力があります。

物語である部分、物語ではない部分を切り分けて見せたアンティーカの「ストーリー・ストーリー」に対し、「アンカーボルトソング」では思い出を肯定したうえで抗い、そして次の思い出につなげるという見せ方も、似ているようでいてだいぶ違う印象を受ける内容になっています。書くのが上手い……。

話は変わって今回、ソロでの仕事の厳しさをいろんな面から描きつつも、例えば千雪に対しソロの方が向いているんじゃないかと言うような人は現れないし、甘奈の出すアイデアが扱われない前提の名前借りのような展開は無いし、甜花と仲良くなりたい駆け出しの子に裏の気持ちが有ったりのような、これまでのシャニマスを読んでいると少し身構える部分に対しては全くそういう事は無く、それでいてまっとう?(もうちょっと適切な表現が有るはず)に厳しい面が描かれているのも特徴的でしたね。

今回のシナリオの主題はそこではないですし、その辺のバランスなんでしょうね。良かったと思います。

イベントサポートでは甘奈のコスメアイテム制作も一度の挫折を経つつも、甜花とのやりとり、千雪とのやりとり、プロデューサーからの提案を経て、無事納得のいく形で製品化できる所にたどり着きます。この辺りの流れは薄桃色にも近いですね。その制作したアイテムが千雪の上手くいっていない部分、甜花の上手くいっていない部分で登場して締めくくりとなる美しさが凄いです。シナリオを描くのが上手くないか??

今回、外から見える物事としては極端に大きなことは起きていません。3人それぞれソロの仕事でも大活躍、小さなイベントだがアルストロメリア3人としてのイベントも開催された。というお仕事が続いている中での再確認。それは薄桃色イベでもそういう部分が有りましたが、今回はそれらも経た上での既に変わりつつある・変わってきた現状の再確認と肯定、これからの道筋の明確化という気持ちの整理をする話です。このどちらかというと内向きの話を面白く、転機もあり、やり取りや機微にリアリティのある質感を持たせつつ描いたのはほんと力作でした。

これからのアルストロメリアも変わっていくし、思い出と違って永遠には残らないけど、3人が前向きに進み笑っていられる間「アルストロメリア」は強く保たれ続けると思える、希望に満ちた話で良かったです。ファンもだからこそ3人が輝いて見えるんじゃないでしょうか。

なんかずっと同じことを言っている気がするのでここから雑感です。

雑感

  • 仕事の中で行われる「匂わせ」、ファンへアルストロメリアを伝える「匂わせ」、ミントがプラスされたこれからに向かっていくリップの「匂わせ」の繋がりの上手さ。
  • 甜花のカッコいい発音
  • この妙に泣ける話、千雪が書いたんか……。甘奈おばあちゃん
  • ハム太郎
  • ずっと工事していると言われるとやっぱり横浜駅が最初に印象に浮かぶよね。実際は都内だと思う。同じように大きな工事の続く渋谷であったり。
  • アルストロメリア、「幸福論」という大元のテーマに忠実。